Levi’s 37501-0117(日本製)

こんにちは!Otenkingです。

今日ご紹介するのは、先にご紹介したLev’is 702のモデルとなった本来の501シリーズ、1937年代の復刻版37501です。こちらは、日本製のものとなりますが、702誕生の歴史も踏まえレポートします。

内タグ、パッチが無いが、トップボタン裏に刻印の無いことから日本製の’30年代シンチ&ベルトループタイプだろうと分かる。

さて、この37モデルであるが、その前身となるのが、’87年にリーバイ・ストラウス日本法人によって企画された復刻レプリカ第一弾となる701XXであろう。シンチ、隠しリベットなどこの37501を模したものであることが推測できる。

既に取り上げているが、70*シリーズは、正に今40代を生きる世代にとってはレプリカシリーズのエポックメイキング的な存在。時代背景をみてみよう。



時は正にバブル時代。当時のメンズファッション情報源といえば、Hot Dog PressやPOPEYEが定番となって若者たちが参考にしていた。アイビーやミリタリーが紙面を飾っていたが、さしずめ、アメトラ(アメリカントラディショナル)v.sアメカジ(アメリカンカジュアル)といったところが主流で、メンズボトムスの対立軸にデニム(アメカジ派)とチノ(アメトラ派)がよく記事となっていたことを記憶している。

アイビーといえば、紺ブレ×カーキ(ベージュ)のチノ×コインロファー(もしくはウイングチップ)。チノは裾をダブル仕上げでシンチ付きがお洒落とされていた。

このスタイルを若干崩す形で奇麗目デニムを取り入れるケースが501をロールアップで合わせるタイプだ。ロールアップとなると既に本国USで生産が終わったセルビッチがポイントとして注目を浴びるようになってくる。

折しもデザイナーズブランドの隆盛と相反するかのように古着ビンテージも台頭。。。

既にビンテージもの真っ盛りの1992年HotDogPress12月号

そんな背景からリーバイスジャパンが企画したのが701XXであった。

当時のLevi’sbookの記事  1987年冬号

「・・・忠実に再現。」は今となっては暗歴史とされているが、この後702シリーズとして続々とリリース。

’96年「BIG”E”プロジェクト」をリーバイス・ヴィンテージ・クロージングに再編、’98年リーバイスヨーロッパによるLVCプロジェクトによる復刻版37年代モデル(201XX、501XXc)生産が開始してもなお’05年までこの「独自デザイン」は「偽復刻版」として存続することとなる。

さらに、当時701SXX という「天然インディゴ」「木箱入り」「定価¥48,000」という価値があるんだか無いんだか分からないモデルがあったことがより印象深いモノにしているのかもしれない。

37501、このバックシンチモデルはそんな歴史を生み出した原型といえる一本となる。

 

知人から譲り受けたものだが、ウエストサイズが1インチ大きく、股下が短めなので、腰穿きすると丁度良い。

パッチの欠損に加えインナータグも損失している上に、このタイプはバレンシア製の501XXcや201XXなど何やらlotナンバーが乱立しているようなので、特定はできないが、トップボタン裏に刻印が見られないことから日本製の37501-0117ではないかと推測。製造年も不明。

今回は少々回顧的だったが、時代、流行など振り返ってみると面白いものだ。